スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

韓国ドラマの「ウリ」

MBCドラマ『コーヒープリンス1号店』。男の振りまでする勇敢なヒロイン、ハンサムな金持ちの男たちが主軸となった三角関係。その中の1人が運営するコーヒー専門店…よくある構図だ。「ありがちなドラマ」になる可能性の高い設定だが、視聴者はこのドラマに“反応”している。第6話で視聴率が23%を突破し、ユン・ウネ、コン・ユ、イ・ソンギュンの好演、そして素晴らしいカットの数々がドラマに生き生きとした活力を与えている。遠景とクローズアップをひんぱんに使用し、可愛らしくゴージャスな小道具や背景を利用することでおしゃれな雰囲気を作り出しているのはイ・ユンジョンプロデューサー(33)。テレビ局史上初の女性ドラマ演出家であるイプロデューサーは、「登場人物の感情が溢れ出てくるようなシーンを作るよう努力している」と話した。(朝鮮日報より


とても良いことを、おっしゃっている。
「登場人物の感情が溢れ出てくるようなシーンを作るよう努力している」と…。

私は、韓国ドラマの「ウリ」は、ここにあると思っている。
1カットずつ、有機的に繋がって、50分なり60分なりの1話ぶんが出来上がる。その1カットを、いかにイキイキと描いていくのかで、ドラマのオリジナリティーが試されている。イ・ユンジョンプロデューサーの努力は正しい努力の仕方であり、そしてその通りの結果を出してもいるようだ。


これまで、韓流ブームを説明するときに、よく言われていたことは、純愛だとか懐かしさだとか、そういった漠然とした括りで済まされていたように思うが、しかしじっさいに観てみればそうとも言い切れない多種多様さが見受けられるわけだし、それどころか純愛でもない懐かしさでもない、もっとハチャメチャなドラマだって作られているわけだし、だれが最初に定義したのかは知らないが、おろらく、この説明の意味するところは、ただ単純に性行為を行わないくらいの、そのていどの意味合いだったのではなかろうかと、ブツブツとひとりごとを呟いたりもする。

昔の日本のドラマ、山口百恵シリーズ(?)の焼き直しを観ているのだという話も聞いたことがある。私は山口百恵シリーズを観たことがないので、少なくとも私は山口百恵シリーズが観たくて観ているわけではない。
だが昔の日本のドラマは良かったという話ならばノッていける。
山田太一さんの『ふぞろいの林檎たち』とか、倉本聰さんの『北の国から』の最初の方とか、内館牧子さんの『想い出にかわるまで』とか、それからNHKで放送されていた中島丈博さんの作品群とか、いま思い出してみても、すごく良かったと思う。
中島さんの作品群については好きでシナリオ選集まで買った。最近では昼ドラで高視聴率だったが、昔の作品群はそれとは異なるもので、もっとカタイ話を書かれていた。カタイ話を書ける人が昼ドラを書くから高視聴率なのだろう、私はこちらは観ていなかったけれど、そんな気がした。

昔の日本のドラマは「登場人物の感情が溢れ出てくるようなシーン」がいっぱいあった。次も観ずにはいられない魅力があった。いまの日本のドラマに、それがあるのかどうなのか…。
しかし、これは現場だけの責任ではないような気もする。
或る一定水準まで社会が熟してしまうと、意味自体が抜けてしまい、その次には無意味さが乱立し、あとは感覚だけが残るのだろう……。
ドラマ好きには、観たくても観るドラマがない状態がずっと続いていたのだ。
その隙間を埋めるように韓国ドラマが日本にやってきたわけだ。

韓国ドラマはオバサンが観ると言うけれど。
たとえばこんなふうに想像してみる。
韓国ドラマであることを伏せて、すべて日本人の役者さんに演じてもらい、フツーに放送したら、若い人もみんな食いついてくるのじゃないだろうか。観ないのは、「韓国」という国がネックになっていると思う。国産にしてしまえば喜んで観るのじゃないだろうか。演技力に問題がある? それなら韓国の俳優さんたちに、パーフェクトに日本語をおぼえてもらい、日本名にして、出てもらったらどうだろう。これまでコキ下ろしていた○○さんたちも、おもしろい、おもしろいと、喜んで観てくれることだろう…、笑。

いや、今後どうなるかは誰にも分からない。
「登場人物の感情が溢れ出てくるようなシーン」を作ろうとして努力し続けている韓国ドラマは、いつかまっとうな評価を受ける日がくるだろうと思う。なぜなら、その努力の仕方自体が、まちがいなく正しいものだからだ。

日本のドラマが示せなくなった輝きを、韓国ドラマが今示してみせてくれている。
韓国ドラマの「ウリ」は、ドラマの基本、この「ウリ」がなければ、だれもドラマなど、観ないだろう。ましてやこれほど娯楽に満ちた時代、ドラマよりも面白いものが、いっぱいあるのだ。こんどは日本が、韓国ドラマに学ぶ順番なのかもしれない。



COMMENTS



COMMENT FORM

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。