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『ハリウッド・リライティング・バイブル』 を使う

韓国ドラマの“深読みれびゅー”を書くときに、頭のなかに置いておくのが、『ハリウッド・リライティング・バイブル』。
おもしろいと感じるドラマのほとんどが基本的な構成をまもっている。BEST5に入れた『波乱万丈 ~Missキムの10億作り~』などは特にそうで、お客を笑わせようと思うほど(泣かせるよりも)、基本的な構成が重要になってくるようだ。“深読みれびゅー”を書くまえに、一応、こんなふうです、と説明してしまおう。



【A:セットアップ】
  ・きっかけ(何かが起こる)
  ・このドラマの方向性を理解してもらう
  ・重要な問いかけをする(YESか?)  

【B:第1ターニングポイント】
  ・ドラマを新しい方向へ向かわせる(違った視点)
  ・重要な問いかけを考えさせる(果たしてYESか?)
  ・決定を下す、態度を表明する、危険度が高まる。
  ・次のアクトへ強く押し出す。

【C:第2ターニングポイント】
  ・第1ターニングポイントと同じ役割。

【D:クライマックス】
【E:レゾリューション】
  ・重要な問いかけに答える(YESだった!)
  ・すべての問題がクリアされる

というわけで、アクト1、2、3と、3幕構成だ。日本の学校では「起承転結」を習うが、じっさいに映画やドラマを観ると3幕構成のほうが、しっくりとくる。日本の能や雅楽などでも序破急といって3つに分けるから問題ないと思う。ちなみに起承転結は、漢詩、特に絶句の構成法だそうだ。

上の図の、アクト2の真ん中の赤い線は「ミッド・ポイント」で、脚本全体の前半と後半を2つに分ける。その役割は、ターニング・ポイントと似ているが、方向性を見失いがちなアクト2のピントを合わせ、残り半分の脚本に勢いをつけてくれる。

これが「メインプロット」というやつで、これ1本で書かれる脚本はたぶんどこにもなくて、「メインプロット」に絡む「サブプロット」が数本加えられる。よく脇役に注目して観ている人がいるけれど、それは「サブプロット」が魅力的に作られているからだと思う。本来は、メインを支える、厚みを出す、深く掘り下げる、そのために必要なものだ。

そして最後に、とても重要なこととして、時間比率について。
ドラマの1話(60分)、ドラマの全話(12話)、その長さに関係なく、アクト1、2、3の時間比率は、平均して、1:2:1となっている。この時間比率が大幅にズレ込むと、まず間違いなくそのドラマは失敗している。途中でCMが入っても同じことで、たとえば、Yahooさんの動画は、CMを入れる都合上(?)ドラマを前半と後半に分けているけれど、ほぼ真ん中ぐらいで、おもしろくなってきて、はい後半観てください、となる。ちゃんと「ミッド・ポイント」が置かれているからだ。「ミッド・ポイント」がないドラマもあるから、それが置かれているということは、アクト1、2、3の時間比率もまもられているだろう。

みんな基本を勉強してドラマを作っているのだから、あたりまえ、と思いたいが、そうでもない。アイドルを立てて、ぬるいプロットを作り、平気で放送している、そんなドラマもある。ドラマを作るって難しいのだ。基本を勉強して分かっていても、その通りにならない生きものなのだ。観るときも、どのへんに苦労して汗をかいて作ったのか、そういうことを理解しながら観ていきたい。脚本だけがドラマの良さを決めるわけではないが、ひとつの指針として。


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