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『ダンサーの純情』 ムン・グニョン/パク・コニョン/ユン・チャン

ダンサーの純情パク・チョルス監督のもとで助監督として働き、酸いも甘いも噛み分けて、遅咲きの新人監督として映画界にデビュー。はじめての作品は、イ・ビョンホンさん主演の、『純愛中毒』。公式HPによると、「登場人物のディテールの心理描写としっかりとしたドラマの構築を通して完成度の高いメロドラマを作り上げ、ヒットメイカーとしての地位を確立した」と、あるけれど…、事前情報ナシでも分かる伝わる? 映画『ダンサーの純情』は、みんなに愛される映画となっている。

ストーリー。
パートナーを失った、或るダンサーが、新しいパートナーといっしょにダンスチャンピオンを目指していく、というもの。
「なぁ~んだ」と言われてしまいそう。よくある話じゃないか、みんなに愛されるって、どこが面白いわけ?

と、ここで。
韓国映画か。なるほど、ベタでパクリで陳腐なわけね?
となるわけだが…、人間が、ホモ・サピエンスから一段進化して別の何かにならない限り、泣きも笑いもツボは一緒、ベタでパクリで陳腐でいいのだ。見たことも聞いたこともないようなストーリーなどどこにもない。多少歪めるかそのままやるかだけの僅かな差異しかない。この映画は“そのまま”やり過ぎた感は否めないが、ところがどうだろう、そのままやっても、こんなに面白い映画に出来上がってしまう。徒弟制度も馬鹿にできないとフト思う。下積み、苦労する、あぁこの言葉は今では死語だ。しかし、そのおかげでそのままやっても、これだけ面白い映画として作り上げることができる。いやほんとは逆で、そのままやった方が面白くなると教わるのだけれどもね。
もちろん芸術路線は別だ。どちらかを選択しなくちゃいけない。『ダンサーの純情』は、みんなに愛される方向を選んだ。そして邪気なくまっしぐらにそちらに向かったぶんだけ、高得点を貰えるのじゃないだろうか。細かい所で難癖つける人もいるだろうけれど、おそらく少数派でほとんどの人々は、好意的に受け止めただろうと私は想像するけれど…。

「しっかりとしたドラマの構築」は嘘ではない。
ほんとにシッカりと作られている。ホンもそうだけど照明から何から、すごくいい感じ。

たとえば、あの床の目の美しさ。
ダンスして、その汗が滲みて、すこしホコリっぽくて…、カメラがまわっていない場所、生活しているさまが見えてくる。そしてその床はナ・ヨンセ(パク・コニョン)がチャン・チェリン(ムン・グニョン)のために足跡を白ペンキで描いて、彼が居なくてもダンスの練習ができるようにと心遣いをしめす、わりと大事な床なのだが、「うまい!」と思ったのは、練習場が、この彼の自室、自分の部屋、ここに持って来ているところがなにしろ成功している。この床の目の美しさが彼の存在、包容力として表現できている。
やむを得ず、彼に対して裏切り行為をはたらいてしまう先輩がいるけれど、あの先輩も、自分の事務所みたいな所で悪行仕出かせば、凹凸のない、ただの悪い人になってしまうけれども、彼の部屋へと、あの美しい床の目へと、一歩足を踏み入れてしまえば、彼の包容力に赦されてしまい、同時に観ている私も赦してしまうのである。なぜなら彼の包容力が灯りのように先輩すらも照らしてしまうから、悪い面だけじゃなくて全体が浮かび上がってくる。生身の人間として立ち上がってくる。
これは凄いことで、汗の滲みた彼の部屋が彼の包容力を表現し、そしてこの包容力は映画のカナメでもあり、尚且つ彼と関わる周りの人すべてと彼は有機的に繋がり、なんらかの影響を与え合っているという、そう、まさに、ドラマの歯車が小気味よくリアルに動いて行く、そういうことを、この監督さんは、さらりとやって見せているのである。そのために用意したのが、あの美しい床の目、彼の部屋。他者を受け入れるためには、それだけの余地、空間が必要なのだった。

これを彼ひとりの存在だけで表現しようとすれば、どうしたってセリフに頼らざるを得ないだろう。あるいは彼の人柄やら人間関係なんかを説明する描写が余計に必要となってくるだろう。観たことない? 自分で自分のキャラを説明するような、わざとらしいセリフを。小説ではライトノベル辺りが熱心にやっている。本屋でチラッと見たけれど、ドラマ/映画/小説の書き方本に、「セリフで説明しましょう」とか平気で書いてあったりして(笑)。ベタでパクリで陳腐でいいのだけれど、やはりその中身は苦労して作らないと、ちょっと観てるのが、ツラくなってしまうかな…?

配役に苦労しました、と公式HPに書かれていた。
ダンスのシーンがあるから、とくに大変だったみたいだ。そんなことも知らないで、いきなり映画に齧り付いた私としては、これ以上の配役は考えられないと大仰に両手を広げて見せてもいいほどに(欧米か)、パク・コニョンさんと、ムン・グニョンさんのパートナーぶりが良かったと思う。
パク・コニョンさんは滲み出る包容力。ムン・グニョンさんは田舎娘とダンサーの両方の使い分け。もう少しメリハリがあっても良かったかな、とは思うけど、ひょっとして演出かもしれないし…、全体的に、ぼわんとした愛に包まれた映画だから、これでいいのかも知れない。

1つだけ。後半、ラストに向けて、軽くなってしまったのが残念だった。蛍を使ったのが軽くなった理由だと思う。まっすぐに直線で向かってしまい、甘すぎた。がしかし、みんなに愛される映画としては、この結末で正解なのかも…? 観終わって、映画館を出て、「良かったね!」、と言いながら、幾組ものカップルが幸せな気持ちになって、そのあと食事する。そういうシチュエーションを念頭に置けば、これで良いのだろう。そういう役目を担う映画も世の中には必要だと思うから。とくに殺伐とした昨今に於いては…。
この映画、私は好きでした♪

2005年韓国映画
監督:パク・ヨンフン
出演:パク・コニョン(ナ・ヨンセ)、ムン・グニョン(チャン・チェリン)、ユン・チャン、キム・ギス、パク・ウォンサン

ダンサーの純情 特別版

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